転職ストーリー3

友人や先輩の話を聞いたり、自分でもネットで転職サイトを見るなど転職活動を行っていたのですが、そんな事とは関係なく私の会社の業績が落ち始めてしまいました。
原因は、無理な営業目標と無計画な人員配置にあり、今まで取り扱ったことのない商品の販売を急に始めることとなったのですが、それがいきなり売れる事を前提に計画が立てられていた為、今までの業務プラスで販売を行うのですが、新商品が売れないと言う事でいちいち、朝礼や分科会などが開かれて、これが更に悪循環でした。
本来は、新しく企画された商品は扱う部署を明確に作るべきだったのですが、今までの担当に任せてしまった為、現場サイドの混乱を招き、売った商品からのクレームも処理出来ず、現場と販促を管理する本社が疲弊してしまいました。
流石に、長時間労働に無謀なノルマで心を病む人達が出てきてしまい、休職者が増えるのに、人員補強がない状態となり、派遣やバイトで社員の代わりを補うといった現実的にできない、負のスパイラルに陥っていました。
噂では、5年で会社がなくなると社長が言ってしまい転職活動を悠長に行っている場合ではなくなってしまいました。
自分の部署でも社員が続けて辞めていき、同期の気の合う仲間での愚痴合戦では、自分達で会社を立ち上げないか、などの話も出てきましたが、どんな事業をするか、どんな事業計画でどんなビジョンでなど夢物語の様な内容ばかりで実現性は低い物ばかりでした。 
個人的には、皆よりも早めに転職活動をしていたはずが、同期の方が早く転職が決まると言うことがちらほらと起きて、正直焦りました。転職した同期が新しい職場でどんどんと仕事を覚え奮闘している情報が聞こえてくるとより一層転職活動に力が入ってしまい、結果、内定がもらえない状況だったと今は思えるのですが、当時は、目の前の事しか見えていませんでした。 
転職活動がうまくいかない理由探しをしてしまい、せっかく希望していた会社に就職し、両親も喜んでくれていたのだから、この会社で頑張った方がいいのではと言う考えまで浮かんでいました。
しかし、会社の状況は本当に悪くなる一方で、リーダーと言う立場上、上からも言われ、下からも突かれの状態が続き、心身共に疲弊のピークを迎えつつありました。
この時、友人や先輩の話で、慌てても絶対にいい結果にはならないと言うアドバイスだけを頼りにどんなにいい条件でも仕事内容に対してはしっかりと精査する事と評価をちゃんとしてもらえる体制のある会社と言う点だけはブレない様に転職活動を行っていく日々でした。