木材情報

 一般的には、芯材の赤み部分に較べて、辺材の白太部分の方が密になっているので、芯持ちの角材においては、断面積に辺材の占める割合が高いほど強度は増します。しかし辺材の白太部分は油精分が少ないので、芯材の赤み部分より比較的に劣化しやすいのです。
 「それでは、白太部分の多い角材と、赤み部分の角材とでは、どちらが良いのか?」と、いう問題になります。比較した数値的な実験データのような物はありませんが、経験上、強度的にはE5前後の違いでしかないと思われます。
 劣化速度の比較も、実験データはありませんが、社寺等の古い建物を見れば歴然として赤み材の方が、はるかに強い事が解ります。初めに赤み材の強度的な数値が少し低くても、時間が経って、劣化速度の遅さで、白太部分の多い材より長持ちするのですから、やはり赤みの多い材ほど品質は優れているといえるでしょう。